温水洗浄便座が市民権を受けて、認知が広がったのはTOTOのTVCMでした。著名なコピーライターである中畑貴志と女優の戸川純を起用した『おしりでも洗ってほしい』で一気に認知されました。
それまではINAXでも『カスカディーナ』という超節水便器のTVCMをやったことがありましたが、『TVで汚い便器のCMなんかを流すな』とクレームの電話が多発し、散々な結果に終わっていました。しかし、TOTOの『おしりでも洗ってほしい』のTVCMは当初こそクレームが多発しましたが、すぐに受け入れられ、TOTOの販売数量は一気に伸びました。
これにより、温水洗浄便座ではINAXのシェアーが60%、TOTOが40%だったのが、逆転されてしまいました。(ただし、衛生陶器のシェアーではTOTOが70%、INAXが30%でした。)
TVCMでのヒットは現在もバブル期も同じように効果的だったようです。