こだわり親父の水回り豆知識

4.温水洗浄便座の歴史と効果-①

4.温水洗浄便座の歴史と効果-①

温水洗浄便座の登場は昭和30年代の中頃に伊奈製陶株式会社(現在はINAX、LIXILに社名変更)の社員が仕事でスイスへ行き、そこで腕に障害を持った人のためにお湯でお尻を洗浄できる便器を見つけました。(この便器は背中側の水のタンクにスイッチが組み込まれており、タンクに背中を当てるたびに、温水洗浄→温風乾燥→ 停止 となる仕組みになっていました。当時はサリドマイドという病気が世界的に流行っており、腕に障害を抱えた人が発生していました。)

この伊奈製陶株式会社の社員は、このような温水洗浄便器は痔疾の多い日本でなら、病気でなくとも必要とするユーザーもいるのではないかと考え、昭和38年に日本で初めて輸入、販売を開始し、昭和42年に『サニタリイナ61』という商品名で日本で初めて国産化に踏み切りました。

発売当初のユーザーは、お尻と生物学的に同じ組織である口を相手にする歯科医師とか痔の専門病院など、肛門を清潔にすることの重要性を感じている一部のユーザーに限定され、価格も36万円と軽自動車並であったため、当初は月に1台くらいしか売れず、苦労したようですが、逆にその間に、お客様の声を聞きながらノズルの伸びる機能(この機能は難しく、当初はクレームも多発していました)などの改良を進め、基本性能を確立することが出来たようです。

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